「IKAROS」が世界初のソーラーセイル宇宙機に
:宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11月30日、同機構が2010年に打ち上げたソーラーセイル実証機「IKAROS(イカロス)」が「最初の惑星間ソーラーセイル宇宙機」として、また同実証機の姿を撮影するため同機から放出した2台のカメラが「最小の惑星間子衛星」として、それぞれ「ギネス世界記録」に認定されたと発表した。
 ソーラーセイル宇宙機は、宇宙空間で帆(ソーラーセイル)を広げて太陽の光の圧力で燃料を使わず航行する宇宙機。
 IKAROSは、2010年5月21日、JAXAのH-ⅡAロケット17号機で打ち上げられ、見事ソーラーセイルによる宇宙航行に成功、同年12月8日には金星から約8万kmの距離にまで近づき金星を撮影している。
 ソーラーセイルによる宇宙航行のアイデア自体は、約100年も前からあり、世界中で研究開発が行われてきたが、実証したのはIKAROSが世界初で、それが今回、正式にギネスで認められたもの。
 また、世界最小の子衛星と認定された2台のカメラは「DCAM1」、「DCAM2」と呼ばれ、円筒形で2つとも直径5.5cm、高さ5cm。宇宙空間でそれぞれIKAROSから分離され、宇宙を航行するIKAROSの四角形をしたソーラーセイルを撮影、その写真100枚近くを地上に送ることに成功している。

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ギネス世界記録に認定されたソーラーセイル実証機「IKAROS(イカロス)」(提供:JAXA)