高エネルギー加速器研究機構(KEK)は6月8日、同機構加速器研究施設の王旭東氏が2015年の低温工学・超電導学会の「奨励賞」を受賞したと発表した。
この賞は、低温工学と超電導工学の両分野に関し35歳以下の、活発な研究発表を行っている優れた研究者に贈られもので、王氏の超電導分野の研究業績が評価された。
王氏は、イットリウム系超電導電力ケーブルの実用化研究に取り組み、ケーブル運転で生じる短絡事故時の過電流特性を明らかにするとともに、ケーブル設計用の計算機シミュレータを開発した。
また、文部科学省の科学研究費補助金を得て、次世代の医療用超電導加速器用の高温超電導コイルシステムの開発で成果をあげた。こうした一連の研究活動、業績が評価され受賞した。