緑色に光る絹糸を作る遺伝子組み換えカイコ飼育計画を公表
:農業生物資源研究所(2015年6月8日発表)

 (国)農業生物資源研究所は6月8日、平成27年度の遺伝子組み換えカイコの飼育実験計画を発表した。このカイコは、「緑色蛍光タンパク質含有絹糸生産カイコ」といい、同研究所が遺伝子組み換え技術を使って開発、緑色に光るユニークな絹糸を作ることができる。

 現在、同研究所と群馬県蚕糸技術センター(前橋市)が実用化に向けた研究を進めており、発表された飼育実験は、養蚕農家に近い環境と方法で飼育した場合の繭(まゆ)の品質の安定性を調査し、生育特性や行動特性を評価するために行う。

 飼育は、前橋市総社町の群馬県蚕糸技術センター内にある面積1,700㎡の隔離飼育区画で行う。カイコは、農家が最も身近な家畜として育てていたからか、数を馬や牛と同様に「頭(とう)」で数え、それが今も踏襲されている。27年度は2回飼育し、それぞれ約5万4千頭の合計約10万8千頭飼育する。

 1回目の飼育は、7月中旬から開始し、8月上旬に繭を収穫。2回目は、9月中旬から始めて10月上旬に収穫する計画となっている。

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