立体的に見える月の新地形図を作成
:国土地理院/国立天文台/宇宙航空研究開発機構

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「東の海」を中心とした月の写真(提供:国土地理院)

 国土交通省国土地理院と国立天文台、(独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12月13日、アジア航測(株)の協力を得て、クレーター(円形のくぼみ)などが手に取るように分かる新しい月の地形図を作成したと発表した。
 JAXAが2007年に打ち上げた月探査衛星「かぐや」などにより月の地形データは、水平分解能10m以下で得られるまでになっている。今回の月の地形図は、「かぐや」で得られた地形データを活用し、アジア航測が保有する「赤色立体地図」という表現技法を使って立体的に見えるようにしたもの。
 赤色立体地図は、地形の凹凸を赤色の濃淡で強調して立体感を出すようにした地図。等高線図では表現できない高低感を感じさせることができ、完成した月の新地形図について国立天文台は「月クレーターの重複や海の溶岩の積層の複雑さが手に取るように分かる。地形の判読性は、従来の図法より明らかに優れている」といっている。

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