放射性物質で汚染された農地除染の手引き改訂版を作成
:農村工学研究所

 (独)農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)の農村工学研究所は10月30日、放射性物質で汚染され、耕すことができない状態になっている未耕うん農地をよみがえらせるための手引きの改訂版を作成したと発表した。
 この改訂版は、原発事故などで発生した放射性物質に汚染された農地の除染のための表土削り取り工法用など平成24年2月に作成した手引きに、その後の研究成果や工事に必要な情報を追加してまとめたもの。名称は、「放射性物質により汚染された農地などの除染のための固化剤散布による表土削り取り工法に関する施工の手引き(案)」。
 未耕うん農地の表土削り取り除染では、放射性物質が集積するごく表層を必要最小限削り取ることが重要になる。
 作成した手引き改訂版では、先の手引き策定後に明らかになった固化剤散布の際の課題などを示すとともに、削り取り厚さを制御するための建設機械の操作や汚染土の収集、土壌凍結が発生する冬期での表土削り取りなどの施工法を記した。工事に必要な標準的な作業人員、作業時間なども掲載している。
 農研機構は、この手引きを「希望に応じ無償で配布する」としている。問い合わせは、同研究所へ。

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