(国)森林総合研究所は10月9日、木質バイオマス発電の採算性を簡単な入力で知ることができるソフト「木質バイオマス発電の事業採算性評価ツール」を開発したと発表した。
2012年に再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度がスタートしたことで、これまでほとんど利用されていなかった間伐材などを燃料とする木質バイオマス発電所の建設が各地で計画されている。
そうしたことから同研究所は、木質バイオマス発電の調査を全国規模で実施し、発電規模と建設費との関係や、発電効率との関係を定式化し、事業の採算性を評価するツールを開発したもの。
木質バイオマス発電の採算性評価は、煩雑な計算を伴い、かつさまざまな要因の影響を受けやすいため、容易ではない。
開発した事業採算性評価ツールは、それを市販の表計算ソフト「Microsoft Excel(マイクロソフト・エクセル)」を使って簡単な入力で多種多様の評価が行なえるようにした。
出力項目は、燃料消費量、燃料の発熱量、発電所の情報、売電単価、経済性、発電コスト内訳、キャッシュフローなどで、燃料価格の上昇に対応した試算も行える。このツールは、無料で使用できる。問い合わせは、同研究所企画部(TEL029‐829‐8135)へ。