日本電子とNMR装置開発で研究センターを設立
:物質・材料研究機構(2015年10月8日発表)

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NIMSとJEOLをはじめとした研究チームが開発した1020MHz-NMR装置のうち超電導磁石の部分(提供:物質・材料研究機構)

 (国)物質・材料研究機構(NIMS)は10月8日、世界トップクラスの「NMR(核磁気共鳴)装置の」開発を目指し、日本電子(株)(JEOL)と「NIMS-JEOL計測技術研究センター」を設立する覚書に調印したと発表した。

 NMR装置は、観察したい物質に磁場を加え、物質の原子核が持つ磁気的エネルギーを観測してその物質の分子構造、原子の結合状態や運動状態などを調べる分析装置。

 用いる磁石は、強力であればあるほどよく、同機構と日本電子などの研究チームは平成27年4月に24テスラ(1テスラは1万ガウス)という世界最高磁場のNMR用超電導磁石の開発に成功している。

 今回発表した研究センターは、そうした成果をベースに、より高感度で高分解能のNMR装置の実現に向けて設立するもの。

 開発する新NMR装置は、無機物を含む材料分野への応用に特化する方針。NIMSがモニターとして先駆的・試行的に導入し、NIMS内外の利用者から使用感や要望を集約して中長期的な向上・発展へつなげていくという。

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