ベトナムと測量分野の技術協力で覚書を締結
:国土地理院(2015年3月11日発表)

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GNSS(全球測位衛星システム)を活用して、位置を計測する電子基準点(提供:国土地理院)

 国土交通省の国土地理院は3月11日、ベトナムの測量・地図作成局と測量分野で技術協力の覚書を同日、ベトナムのハノイ市で取り交わしたと発表した。日本がASEAN(東南アジア諸国連合)の個別の国と測量分野の技術協力で覚書を締結したのは初めて。

 ベトナムは、測量・地図分野の近代化のため、人工衛星からの信号を受信して位置の計測を行う電子基準点の設置などに力を入れようとしているが、現在のところその設置はなく、今後5年間で70カ所に新設する計画でいる。

 一方、日本は全国約1300地点に電子基準点を設けた連続観測システム(GEONET)を稼働させ運用している実績がある。こうしたことから、今回の覚書は、日本が電子基準点網の構築などで技術協力を進め、ベトナムの経済発展を支援しようと結ばれた。

 アジア地域の電子基準点の設置は、フィリピン13地点、タイ11地点と各国ともまだ少ない状況にあるが、ベトナムは今後5年間で設置を進め、測量作業の効率化などに利用する計画だ。

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