田植え機用のシンプルな植え付け部を開発
:農業・食品産業技術総合研究機構

 (独)農業・食品産業技術総合研究機構は2月12日、水田にイネの苗を植え付ける田植え機用のシンプルな構造の植え付け部を開発したと発表した。
 田植え機は、台(苗載台)に載せた苗を植え付け爪と呼ばれる鉄製の爪でつまんで一度に多数の列(条)を植え付けていく農機。その植え付け部は、車輪の回転と連動した構造のため、クラッチや過負荷制限装置、変速機などが必要で複雑な構造になっている。
 農研機構が開発した植え付け部は、そうした従来型の機械式の駆動ではなく、動力を必要とする部位に電気モーターと電子制御ユニットを配置する電動の分散駆動・分散制御方式にして動力伝達系を簡素化することに成功したもの。
 農研機構は、開発した電動式と従来の機械式の両植え付け部を多目的田植え機に装着して同じ設定条件で比較試験を行っているが、「同等の植え付け精度を示した」とし、「複雑な動力伝達系が不要になることで、田植え機の構造の簡素化、軽量化が期待できる」といっている。

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6条植え多目的田植機に実装した電動植付部(提供:農業・食品産業技術総合研究機構)