(独)農業生物資源研究所は1月22日、つくば市(茨城)にある同研究所の隔離圃場(ほじょう)に植えつけて収穫を終えた遺伝子組換えイネの栽培結果を発表した。
このイネは、同研究所が遺伝子組換え技術を使って開発した「スギ花粉症治療イネ」。
防鳥網を張った隔離圃場にこの遺伝子組換えイネを移植したのは、平成24年6月4日で、隔離圃場を囲むように敷地境界6カ所に開花期が同じ指標作物を植えたポットを置いて交雑(交配)が起こるかを調べた。
イネは、順調に育ち、9月26日に稲刈りを行なったところ、219.3kgの籾(もみ)が得られた。指標作物からは2万2,988粒の種子が収穫されたが、その種子の全てに「交雑は認められなかった」としている。
また、複数の病害に対して抵抗性をもつ遺伝子組換えイネ「複合病害抵抗性イネ」についても、隔離圃場で種子や花粉の拡散防止策をとり、圃場の周囲6カ所に指標作物を植えたポットを置いて栽培した。
指標作物から種子を1万9,386粒を収穫、調べたところ「交雑は認められなかった」という。
No.2013-3
2013年1月21日~2013年1月27日