(独)農業生物資源研究所は10月1日、同研究所(茨城・つくば市)内にある遺伝子組換え温室で9月に天窓が一時開放状態になったことについてその発生原因と再発防止対策を発表した。
同温室の天窓が一時的に開放状態になったのは、9月9、14の両日。中では、開発中の遺伝子組換えイネを育成していたが、花粉の周辺環境への放出は温室の構造上からなかったと見られ、その後のモニタリング調査でも周辺のイネとの交雑は確認されていない。
発表によると、発生原因は、天窓を開放してはならないという禁止事項が徹底されていなかったことと、天窓を物理的に開放できない状態にしていなかったこと、にあったという。
このため、再発防止対策として、[1]遺伝子組換え実験に使っている温室には天窓が開閉しないよう固定するなどの措置を取った、[2]全ての職員に今回の事故と対応について説明し、法令遵守の徹底を図った、[3]遺伝子組換え生物などの適正な管理の再徹底を図った、[4]遺伝子組換え施設への入室許可条件などを厳密にして遺伝子組換え施設の管理を強化した―としている。
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No.2010-38
2010年9月27日~2010年10月3日