人やモノの位置計測する屋内用の新計測システムを開発
:産業技術総合研究所

 (独)産業技術総合研究所は9月28日、低消費電力で、信号の欠落や雑音、信号強度の変動などに強い屋内用の新測位システムを開発したと発表した。
 屋内で人やモノの位置・移動軌跡を計測する実用的な測位システムが求められ、なかでも設置が容易で低コストの無線通信を使い数m以内の誤差で対象の位置・移動軌跡を連続的に計測できる頑強な測位システムの実用化が待たれている。
 同研究所が開発した新測位システムは、センサー情報を無線通信で伝達する「無線センサーネットワーク」を用いて実現したもので、受信した無線番号のIDと強度を「確率推論」という手法を使ったソフトウエアで解析し、人やモノの位置を信号の欠落や強度の変動があっても1~数mの誤差で推定できる。
 同研究所は、この新測位システムの実証実験を横浜市(神奈川)みなとみらい地区のランドマークプラザで実施し、実際の商業施設での動作を確認している。
 同研究所は、ショッピングや観光のナビゲーションのほか、ロボットの移動支援、ビル環境計測システム、ビルサービスシステムなど広範な分野への利用が期待されるといっている。
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