(独)農業環境技術研究所は2月37日、国内の河川に広く生息している水生昆虫の一種「コガタシマトビケラ」の幼虫を利用した農薬の急性毒性試験法を開発したと発表した。
我が国の農薬登録制度では、水生生物への影響をミジンコなどを用いた急性毒性試験で調べることになっている。しかし、ミジンコは、湖沼に生息する生物なため、河川への影響を調べるには十分でない点があった。新試験法は、コガタシマトビケラの幼虫を農薬を溶かした水の中に48時間入れて影響を調べる方式。
河川など流水環境に生息する水生昆虫を室内で何代にもわたって飼育することはこれまで困難だったが、コガタシマトビケラの室内累代飼育法も併せて開発した。
同研究所では、試験法マニアルと飼育法マニュアルをWebサイト(http://www.niaes.affrc.go.jp/)で公開。併せて冊子を無償で配布することにしている。
No.2008-12
2008年3月24日~2008年3月30日