(独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月27日、国際宇宙ステーション(ISS)に日本実験棟「きぼう」を運んで組み立てる第1便としてJAXAの土井隆雄宇宙飛行士ら7人と「きぼう」の船内保管室などを載せた米国のスペースシャトル「エンデバー」が全ての任務を終え、日本時間の同日午前9時39分、NASA(米航空宇宙局)のケネディー宇宙センター(フロリダ州)に着陸したと発表した。3月11日の打ち上げからの飛行時間は、15日18時間11分だった。
帰還は当初、同日午前8時過ぎに予定していたが、宇宙センター周辺の天候が悪かったため、計画より1周多く地球を周回して着陸した。28日午前、同センターでゴーリー船長ら5人(クルーの内1人はISSに滞在中)の同僚飛行士と共に記者会見した土井飛行士は「今回のミッションに満足しています。出来ることは全て出し切ることが出来ました。日本の皆さん、多くの方に応援して頂いたことを感謝しています」と語った。
今回の第1便で運んだのは、船内保管室で、 ISSへの設置作業は飛行4日目の3月14日に行われ、土井飛行士がゴーリー船長と共にロボットアームを操作してシャトルの貨物室から船内保管室を取り出し、ISSの所定の場所に取り付けた。翌15日には、船内保管室のハッチを開き、土井飛行士ら3人のクルーが初めて室内に入った。
この他、今回の飛行で土井飛行士は、船内保管室内の整備など多くの船内作業に従事し、軌道上での共同記者会見やJAXAの教育プロジェクト・広報イベントなどに参加、首相官邸の福田総理大臣らと交信もした。
「きぼう」の実験室本体は、5月28日打ち上げ予定の第2便で運ぶ。
No.2008-12
2008年3月24日~2008年3月30日