(国)国立環境研究所は、平成26年度の研究成果をとりまとめた「平成26年度 災害環境研究成果報告書」と「研究プロジェクト報告」109号などを発刊、ホームページで公開している。「平成26年度 災害環境研究成果報告書」は、同研究所が東日本大震災の直後から、大震災によって起きた放射性物質による環境汚染や、汚染による生物や人の健康への影響、汚染除去のための技術や復興による環境創造などを、災害環境研究と位置付けて研究を進め、その研究成果について公表したもの。「第1編 災害環境研究の全体構成」、「第2編 環境回復研究1」、「第3編 環境回復研究2」、「第4編 環境創生研究」、「第5編 災害環境マネジメント研究」で構成されている。
「研究プロジェクト報告」109号は、「都市大気における粒子状物質削減のための動態解明と化学組成粗製分析に基づく毒性・健康影響の評価(分野横断型提案研究)」というもので、平成24~26年度に同研究所が行った微小粒子状物質(PM2.5)を含む粒子状物質の発生源情報や、大気濃度分布、毒性・健康影響評価についての研究成果を取りまとめた。この研究では夏の関東のPM2.5は、有機遺物、硫酸イオン、硝酸イオンが主成分あることなどが明らかになったとしている。