国立研究開発法人産業技術総合研究所と日本バイオプラスチック協会(JBPA)は4月10日、両者の共同研究の成果であるバイオマスプラスチックの含有率を算出する計算方法が国際標準化機構(ISO)の国際規格になったと発表した。
石油由来ではないバイオマス(生物量)由来のバイオマスプラスチックの開発が世界で進んでいる。しかし、バイオマスプラスチックは、外観からは石油由来かバイオマス由来かが判別できない。
今回、ISO国際規格となったバイオマスプラスチック度計算法は、産総研とJBPAの平成19年度から24年度までの共同研究の成果で、日本プラスチック工業連盟が世界市場に通用するバイオベース度の指標になると評価してISOに提案していたもの。
プラスチック製品中のバイオマス原料の使用率を計算する方法は、複数提案されており、方法によって得られる数値が異なる。
このため、ISOによる国際規格作りが求められているが、今回発行されたISO国際規格の番号をバイオマスプラスチック製品に明示すれば世界市場に通用するバイオベース度となる。
また、バイオマスプラスチック製品にバイオマス原料やバイオマスプラスチックがどの程度使われているかをこの国際規格化された計算法で明示できるため、産総研は「バイオマスプラスチック製品の信頼性向上が期待される」としている。