国立研究開発法人 産業技術総合研究所は4月6日、安全で使いやすい自動車の実現を目指し「自動車ヒューマンファクター研究センター」を4月1日付けで設立したと発表した。
4月1日から同研究所が新たにスタートさせた5年間の「第4期中長期計画」の目玉の一つとして開設したもので、米国のアイオワ大学医学部から北崎智之教授を研究センター長として招いた。
自動車は、近年、コンピューター技術の発達で機械の目や知能を備えるようになってきた。このため、高度に情報化された自動車は、ドライバーに運転中の情報機器操作など新たな負担をもたらしている。
こうしたことから、全てのドライバーにとって、自動車を安全で使いやすく、運転していて楽しいものにするには、高齢者を含めたさまざまなドライバーの認知特性や運転行動特性を解明して、自動車を人間に適合させることが重要になってきている。
産総研の「自動車ヒューマンファクター研究センター」は、それに応えようと設立したもので、超高齢化社会に対応した高齢ドライバーの認知特性の理解と支援技術、開発が進んでいる自動運転車のための新しいインターフェース技術、などの研究開発を多くの企業や大学・研究機関と連携して進めていくとしている。