(独)農業・食品産業技術総合研究機構の農村工学研究所は6月17日、放射性物質で汚染された農地の除染法として期待されている「表土剥ぎ取り除染工法」の改善に着手すると発表した。
この工法は、福島第一原子力発電所事故による汚染農地の除染対策として開発され、農林水産省の「農地除染実証事業」に採用が決まっている。
しかし、この工法には、常時湿潤な土地や降雨の多い時期に使えなくなるなどの弱点があり、そうした剥ぎ取りにくい表土でも固めて剥ぎ取れる固化剤が求められている。
これに対し農村工学研究所は、散布後速やかに固化反応が始まり、かつ水分の多い状態でも確実に固化する「急結固化剤」を使う表土剥ぎ取り除染工法を確立することを目指しており、外部機関との共同研究で取り組む。
共同研究を行うのは、(1)急結固化剤の散布方法を含む施工方法と安全性の検討(2)急結固化剤を活用した農地の表土剥ぎ取り除染工法の実証、の2テーマで、平成26年度末までに終える計画。「共同研究相手機関数は、1団体を考えている」としている。
No.2013-24
2013年6月17日~2013年6月23日