(独)農業生物資源研究所(生物研)と(社)農林水産・食品産業技術振興協会の農林水産先端技術研究所(JATAFF研)は11月14日、両研究所が参加する「国際ブタゲノムシーケンシングコンソーシアム(SGSC)」が得たブタゲノム(ブタの全遺伝情報)の全塩基配列の詳細な解析内容と、生物研・JATAFF研が分担した遺伝子の解読結果を発表した。
SGSCには、米・英・蘭・日など12の国と地域が参加し、既に2009年11月にブタゲノムを構成する28億に及ぶ塩基配列の概要解読を終えており、今回その詳細な解析が終了し発表したもの。
SGSCに参加した生物研とJATAFF研の研究陣は、共同でブタの様々な臓器・細胞で働いている15,000個の遺伝子の配列を解読した。
これらの解析の成果は、肉質のよいブタや生産性、病気に抵抗性のあるブタや医療実験動物としてのブタの品種改良の加速化に寄与すると期待される。
また、今回の解析で、ヨーロッパとアジアのイノシシが約100万年前に分かれたことなども分かった。
これらの成果は、11月15日発行の英国の科学誌「ネイチャー」に掲載された。
No.2012-46
2012年11月12日~2012年11月18日