遺伝子組み換え生物の不適切使用で再発防止策
:理化学研究所

 (独)理化学研究所は10月4日、文部科学省から同日、遺伝子組み換え生物の不適切な使用を行なったとして厳重注意を受けたことを明らかにし、再発防止策を発表した。
 この厳重注意は、外部から寄託を受けた遺伝子組み換え菌株1株について法律(「遺伝子組み換え生物等の使用等の規則による生物の多様性の確保に関する法律」)に基づく表示・情報提供を行なわずにその保管、運搬、提供を行なったことに対し行なわれたもの。
 理研がこの菌株の寄託を受けたのは1999年4月。この菌株を同研究所の筑波研究所(茨城・つくば市)と播磨研究所(兵庫・佐用町、上郡町、たつの市)に保管するとともに、国内5機関と海外7機関に提供していたことが今年の9月4日になって判明、理研はその旨を文部科学省に報告し、同月14日にプレス発表している。
 厳重注意を受けた理研は、微生物を受け入れる際の管理体制を見直し、遺伝子組み換え生物の使用については定期的に調査を行なうとともに関係者への再教育を実施するなどの再発防止策を実施するとしている。
 また、理研は、バイオリソースセンターから外部への微生物材料の提供を9月5日から中止している。
 理研は、この菌株の環境への漏出はないとしている。

詳しくはこちら