油井飛行士、初の宇宙ステーションへ
―2015年6月ごろから半年間の長期滞在
:宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は10月5日、2015年6月ごろに予定されている半年間にわたる国際宇宙ステーション(ISS)の長期滞在に油井亀美也宇宙飛行士(42)を派遣すると発表した。宇宙での長期滞在は日本人として5人目で、油井さんにとっては初の宇宙飛行。フライトエンジニアとして宇宙ステーションの運用に携わるほか、重力がほとんどない宇宙環境を利用した科学実験などに挑戦する。
 油井さんは、長野県生まれで航空自衛隊出身。2009年に宇宙ステーションに搭乗する日本人宇宙飛行士の候補者に選抜され、米航空宇宙局(NASA)での訓練などに参加してきた。宇宙への往復にはロシアのソユーズ宇宙船が使われるため、この10月からソユーズへの搭乗や宇宙での長期滞在に必要な訓練を受ける。
 宇宙ステーションには現在、星出彰彦さんが11月までの予定で長期滞在中。来年末には若田光一さんが2回目の長期滞在に挑戦、油井さんは、その後を受けて宇宙に飛び出す。日本人宇宙飛行士はこれまで、宇宙ステーションのメンテナンスを行う船外活動や小型衛星の放出、メダカの飼育実験などに取り組んできた。
 国際宇宙ステーションはサッカー場ほどの大きさで、地上約400キロの高さにある地球周回軌道を約90分かけて回っている。日本と米国、欧州、ロシア、カナダが協力して建設したもので、日本の有人実験棟「きぼう」も宇宙ステーションの一部として組み込まれている。

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2015年6月ごろから国際宇宙ステーションに滞在が決まった油井亀美也宇宙飛行士(提供:JAXA)