糖度高く菓子にもOK、サツマイモの新品種を開発
:作物研究所

 (独)農業・食品産業技術総合研究機構の作物研究所は10月5日、糖度が高く、菓子にも適したサツマイモの新品種を開発したと発表した。
 新品種の名称は、「あいこまち」。同研究所は、11月14日から16日まで東京ビッグサイト(東京・江東区)で開催される「アグリビジネス創出フェア」でお披露目の試食会を行なう予定。
 サツマイモの品種は、関東地方では「ベニアズマ」が圧倒的に多く20年近く生産の大部分を占め、西日本では「高系14号」が普及している。
 しかし、「ベニアズマ」は調理後に黒変しやすく、さらに「ベニアズマ」「高系14号」とも病害虫への抵抗性が十分でないという弱点を抱えている。
 そこで作物研は、「美味しい、加工適性が高い、病害虫に強い」次世代のサツマイモを目指し今回の新品種を開発したもので、デンプンの糊化温度が低く蒸し芋の糖度が高い「クイックスイート」を母、立ち枯れ病などに強い「関系107」を父とする交配組み合わせから育成した。既に種苗法に基づく品種登録出願(出願番号:第27050号)を終えている。
 同研究所は、「芋の外観が良く、糖度が高く良食味で、菓子類への加工適性も高く、病害虫抵抗性に優れたサツマイモの育成に成功した」といっている。

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