江戸・明治期に描かれた「博物図譜」新たに118点発見
:国立科学博物館

 (独)国立科学博物館は9月11日、江戸・明治期に描かれた「博物図譜」と呼ばれる動物の絵などを新たに118点見つけたと発表した。
 博物図譜は、写真が普及する以前、動物や植物の姿を第三者や後世の人に見せるために描かれた非常に写実的かつ微細な絵で、名称や産地など対象物の情報が合わせて記載されているものもあって当時の日本の自然を見ることができる貴重な資料といわれている。
 発見された118点の多くは、同博物館の前身の「教育博物館・東京教育博物館」(明治10~22年)時代に描かれた博物図譜で、東京にあった国立科学博物館の研究部が平成23年度につくば市(茨城)へ移転した際に見つかったもの。
 118点のうち61点は日本画、57点は洋画の技法で描かれており、日本画の中には絹本(けんぽん)という絹に描かれた作品が7点含まれている。
 118点の博物図譜は、損傷しているものが多く、今後、詳細な調査、修復を行なっていく予定という。

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新たに見つかった博物図譜の中の1枚、横山慶次郎の 「五色鯛写生図」。大きさは41cm×22cm(提供:国立科学博物館)