(独)森林総合研究所は5月25日、同研究所が東京工業大学との共同研究で世界に先駆けて解読に成功したシイタケの全ゲノム情報(全遺伝情報)を公開すると発表した。
シイタケは、マッシュルームに次いで世界で2番目に生産量の多いキノコ。特に日本では、シイタケは最も重要な栽培キノコで、中山間地域の主要農産物の一つになっている。
しかし、一方で安価な輸入シイタケの急増などもあってシイタケ栽培農家は、収益の悪化に見舞われているといわれる。
このため、消費拡大に結び付く、より高品質なシイタケの新品種開発や、産地偽装を防止する新技術の開発が望まれ、その解決策として期待されているのがゲノム情報の利用。
同研究所が解読したシイタケのゲノム情報には、13,089個の遺伝子が含まれ、各遺伝子の塩基配列情報の決定を終えている。
森林総研は、収集したシイタケの全ゲノム情報を同研究所の森林生物遺伝子データベース「ForestGEN」で公開。アドレスは、http://forestgen.ffpri.affrc.go.jp/ja/index.html。
問い合わせは、同研究所企画部研究情報科(TEL029-829-8130)へ。
No.2012-21
2012年5月21日~2012年5月27日