産学連携で「つくば臨床検査教育・研究センター」を開設
:筑波大学/三菱化学メディエンス

 筑波大学は9月7日、臨床検査大手の三菱化学メディエンス(株)と共同で、つくば市(茨城)の同大学附属病院の隣接敷地内に「つくば臨床検査教育・研究センター」(仮称)を開設すると発表した。
 血液検査などに要する時間を大幅に短縮して付属病院での患者向けサービスの向上を図るほか、全国の医療機関から臨床検査技師を受け入れ検査技術を指導するなど、人材育成機能を担う拠点として活用するのが目的。
  同センターは、三菱化学メディエンスが約6億円を投じ、地上2階建て敷地面積約1,800m2の検査施設を2011年1月の稼働を目標に建設し、同社と筑波大が共同で設立する有限責任事業組合(LLP)が運営する。新拠点では、三菱化学メディエンスのノウハウを使って1日最大5,000件の検体検査を実施する計画。大学付属病院だけでなく、近隣病院や隣接自治体の医療関係機関などからも受託する。
 筑波大学は、検査や教育研修といった事業をLLPに委託するが、2011年1月から2030年12月まで、患者から採取した血液など検体の検査委託料を含め、年間6億円ほどをLLPに支払う予定という。
 また、検体検査事業のほか同大学は、臨床検査教育支援事業として、同大学医学生の卒業前実習・研修などを計画。医療機関などの臨床検査技師に対する新人教育や検査技師の生涯教育事業も計画している。
 大学と民間企業が研究支援と同時に地域医療の発展に貢献する新たな産学連携モデルとして注目されている。

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