トラクター用の自動直進運転誘導装置を開発
:生物系特定産業技術研究支援センター

 (独)農業・食品産業技術総合研究機構の生物系特定産業技術研究支援センターは9月8日、農業用トラクターの直進運転を自動的に行う装置を開発したと発表した。
 トラクターによる播種、移植、畝(うね)作り、畦(あぜ)塗りといった農作業は、それ以降の管理作業や収穫作業の効率化のためにできるだけ真っ直ぐに行うことが求められる。しかし、それには熟練を要しだれでもすぐにできる作業ではなく、さらにやり直しが効かないことから神経を使い運転時の精神的負担も大きい。
 開発した装置は、単眼カメラを搭載したビジョンシステムと自動操舵装置からなり、トラクターに後付けで装着し、作業経路上にターゲット(点滅ランプ)を設置しておくとそのターゲットに向けトラクターを直進誘導することができるというもの。
 トラクターにこの装置を装着し、走行速度毎秒0.3~0.5mで試験した結果、目標直進経路から5cm以下のズレで長さ100mの畑の耕うんと畝作りの同時作業が行えることが分かった。このズレは、有人運転の場合の約6分の1で、「非常に高精度な直進走行が可能」と同センターではいっており、実用化を目指すことにしている。

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