新耐震構造「ロッキングフレーム」の震動台実験を公開
:防災科学技術研究所/米スタンフォード大学

 (独)防災科学技術研究所は8月19日、米国スタンフォード大学と共同で、同研究所兵庫耐震工学研究センター(兵庫・三木市)の実大3次元震動破壊実験施設「E-ディフェンス」を使い地震後の修復が容易な「鉄骨造りロッキングフレーム」の震動台実験を行い、報道陣に公開した。
 ロッキングフレームは、地震の揺れにより柱脚を浮き上がらせて揺れを低減すると共に、地震のエネルギーを吸収部材に集中させ、地震後その吸収部材を取り替えることにより修復を容易にするという次世代の耐震構造。米国では、3階建てで平面が40m×60mの低層ビルでの普及を想定しているといわれる。
 今回は、エネルギー吸収部材を組み込んだ3階建て鉄骨造り試験体(幅6m×12m、高さ約9m)を震動台に載せ、試験体の各部に取り付けた300個のセンサーで加震時の挙動を詳細に計測した。
 実験では、震度7の激震を記録した1995年の兵庫県南部地震と同じ揺れが加えられ、ロッキングフレームが想定通りの動きを示した。