「J-PARC」のニュートリノ実験施設を公開
:高エネルギー加速器研究機構/日本原子力研究開発機構

 (独)高エネルギー加速器研究機構と(独)日本原子力研究開発機構は3月26日、両者が共同で茨城県東海村に建設している「大強度陽子加速器施設(J-PARC)」で、ニュートリノの実験施設を報道陣に公開した。
 ニュートリノは,素粒子の一つ。電荷を持たず、中性であることから「中性微子」ともいい、名称の由来も「中性のもの」という意味からきている。
 J-PARCは、世界最大強度の陽子(プロトン。水素の原子核)ビームを使って中性子、中間子、反陽子、ニュートリノなどの多彩なビームを発生させ、素粒子から物質科学、生命科学、宇宙科学までの幅広い分野の実験を行う一大最先端研究施設。
 その内のニュートリノ実験施設は、4月中にも調整作業に入ることから“完成お披露目”の意味も込めて公開したもの。
 ニュートリノ実験施設は、5年間の期間と、約160億円を投じて建設した。この施設は、J-PARCの中核に当たる巨大加速器から陽子ビームを受けてニュートリノのビームを発生させ、295km離れた岐阜県にあるニュートリノ検出装置「スーパーカミオカンデ」に向けて打ち込んで、ニュートリノの謎を解明することを目指している。
 ニュートリノ実験施設の本格稼動は、12月以降の予定だが、スーパーカミオカンデを使った実験には米国など海外12カ国から400人以上の研究者が参加する。

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