(独)産業技術総合研究所は10月16日、製品のライフサイクル(生産から廃棄まで)にわたるトータルパフォーマンスを分析・評価するソフトウェアを開発したと発表、同日からホームページ(http://unit.aist.go.jp/amri/group/ecodem/ja/TPA/)で公開(無償)した。
環境調和製品の普及が求められているが、同時に安全性、高性能、低コストなども重要な要素。低環境負荷に加え製品のライフサイクル全体を通じて低コストで高い価値をユーザーに提供できるように、製品とそのライフサイクルのシナリオである「いつ、どのようにリユース、リサイクル、メンテナンス、廃棄などを行うか」を設計することが求められている。
今回のソフトウェアは、製品の総合的な環境性能を数値化するのに「トータルパフォーマンス指標(TPI)」を導入した。TPIとは、ユーザーが製品の使用によって得た便益や満足度、つまり使用価値を製品ライフサイクルの環境負荷とコスト(製品の値段や、使用時の電気代、廃棄時のコストなど)の相乗平均で割った値で、この値が大きいほど大きな使用価値が小さな環境負荷とコストで実現されていることを意味する。
今後は、このような考え方を普及させると共に、様々な組み立て製品を対象に事例分析を実施し、有効性を検証していくことにしている。
No.2008-40
2008年10月13日~2008年10月19日