都市中心市街地の広場利活用で調査結果
:国土技術政策総合研究所(2015年11月30日発表)

 国土交通省の国土技術政策総合研究所は11月30日、都市の中心市街地活性化に向けて富山市内で実施した広場の樹木やベンチなどの配置が歩行者の行動に与える影響の調査結果を発表した。

 国総研は、都市の中心市街地の広場がより多くの人の憩いの場や交流の場などとして利活用されるようになることを目指して人の動きなどを把握する研究を行っている。

 今回の調査は、その一環として富山市が中心市街地の賑わいを取り戻す集客施設として設置した公設民営方式の全天候型屋外広場の富山グランドプラザで10月15日から21日までの平日5日間にわたり実施され、調査員が目視で歩行者の行動把握を行った。

 その結果、植栽や店舗などで形成される空間のまとまりが歩行者の動きや座席利用などの行動に影響を及ぼしていることが視覚的に確認されたとし、「広場のレイアウトの工夫により空間の質や居心地の良さなどを高められる可能性が確認できた」と国総研はいっている。

 同研究所は、実験で得られたデータの分析を進めて、より多くの歩行者に利活用される都市中心市街地の快適な広場づくりの考え方を示すマニュアルを作成し、全国展開を図ることにしている。

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