筑波に6インチSiCパワー半導体の量産研究ラインを構築
:産業技術総合研究所(2015年11月10日発表)

 (国)産業技術総合研究所は11月10日、直径6インチ(1インチは25.4mm)級のシリコンカーバイド(SiC)パワー半導体デバイスの量産研究ラインを同研究所(茨城・つくば市)内の「つくばイノベーションアリーナ(TIA)パワーエレクトロニクス研究拠点」に構築することになったと発表した。

 SiCは、シリコンに比べ大幅な省エネルギー(電力損失100分の1以下)を実現できることから次世代のパワー半導体として世界各国で研究開発が進められている。

 TIAは、2009年に同研究所、物質・材料研究機構、筑波大学、高エネルギー加速器研究機構、経団連が中核となって設立されたパワーエレクトロニクスの研究拠点。これまでに先端基礎研究を行う「第1ライン」、3インチ級SiCパワーデバイスの量産技術開発のための「第2ライン」を構築済みで、今回設置するのはそれに続く「第3ライン」。住友電気工業(株)などと共同で構築する。

 第3ラインを設置するのは、同研究所西事業所のスーパークリーンルーム研究棟。面積1,500㎡のクリーンルーム内に6インチ級SiCウエハーのプロセスを実現できるラインを設ける。

 産総研は、「第3ラインを活用して学生、研究者、産業界のエンジニアが一体となったオープンイノベーションの拠点を形成する」といっている。

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