
カセットボンベ表面温度測定の様子。←は、カセットボンベ(提供:(国)農業・食品産業技術総合研究機構)
(国)農業・食品産業技術総合研究機構は8月6日、カセットボンベのブタンを燃料とするガスエンジン搭載の小型農用トラクター2型式を「安全鑑定適合機」にしたと発表した。カセットボンベを使った農業機械の安全審査を行ったのは初めて。
近年、ガソリンに比べて、気軽に購入・保管でき、燃料の劣化がなく、機械のメンテナンスが容易といった理由で、カセットボンベのブタンを燃料とする「歩トラ」と称する歩行型の小型農用トラクター機械の普及が進んでいる。
こうした状況から、「農業機械安全鑑定要領」に基づき「農業機械安全鑑定」を実施している同機構の生物系特定産業技術研究支援センターは、①カセットボンベ②ボンベの保持部③燃料配管部などを対象に、カセットボンベのJIS(日本工業規格)や道路運送車両の保安基準による機械の構造や使用時の状況の試験や調査を行い安全要件を策定、平成26年度から安全鑑定に導入していた。
こうした安全要件を基に今回、本田技研工業(株)の歩行型農用トラクター「ホンダFV200」と「同FFV300」の2型式の安全鑑定を行い、安全鑑定適合機と判定した。