15年ぶり、フラスコに蒔いたバヌアツ固有のランが開花
:国立科学博物館筑波実験植物園(2015年8月5日発表)

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開花したバヌアツ共和国固有のラン。左側の物差しから花のおおよその大きさがわかる(提供:(独)国立科学博物館)

 (独)国立科学博物館は8月5日、同博物館の筑波実験植物園でフラスコに種子を蒔いてから15年経つバヌアツ共和国固有のランが同日開花したと発表した。

 この開花したランは、「ブルボフィルム・ネオブディクム」という植物で、岩や樹木に着生するマメヅタランの仲間。

 バヌアツ共和国は、オーストラリアの東、南太平洋のシェパード諸島に位置する火山の島国。同植物園が1997年にバヌアツ共和国で植物調査を行った際に採取した株を育てて得た種子を2000年からフラスコの無菌培地に蒔き、何度も植え継ぎを行って十分大きくなったところでフラスコから出して育て、8月5日開花したもの。

 このランは、バヌアツ共和国にだけ自生する植物で、日本では筑波実験植物園以外にコレクションがない。

 花の大きさは、約1.5cm。花は、紫と白のストライプが入った濃い朱色で、美しい。同植物園では、「一般の人がこの花を見る機会はまずありません」といっている。

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