スイスの研究所と材料科学誌の共同刊行で合意
:物質・材料研究機構

 (独)物質・材料研究機構は1月28日、同研究所が責任編集している国際的な材料科学誌「STAM」を、スイスの公的研究機関「スイス連邦材料試験研究所(略称・Empa)」と今後5年間共同で刊行していくことで合意したと発表した。
 「STAM」は、インターネットを通じ誰でも無料で閲覧できるオープンアクセス誌で、「Science and Technology of Advanced Materials」の略称。材料科学分野の世界初のオープンアクセス誌で、掲載された論文がどれだけ引用されたかを示す尺度として知られる「インパクトファクター(IF)」は2008年の1.267からずっと上昇を続け、2012年には3.752という高い値を記録している。
 今回の国際共同刊行への移行は、基盤の強化と今後のさらなる発展を図るには国際的な連携が必須との考えから決まったもので、Empaの所長が「STAM」誌のヨーロッパ地域編集委員に、Empaの役員会議長が編集副委員長にそれぞれ就任する。
 また、併せてヨーロッパ地域のハブ(拠点)としてスイスに「STAM」ヨーロッパ編集室を設けるという。
 物質・材料研究機構は、このEmpaとの連携が欧米における「STAM」誌の認知度を上げ、論文投稿者や読者の開拓に役立つものと期待している。

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