放牧牛、効率的に増やす繁殖プログラムを開発
:畜産草地研究所

 (独)農業・食品産業技術総合研究機構の畜産草地研究所は1月31日、放牧牛を効率的に増やす繁殖プログラムを開発したと発表した。
 地方自治体や農協などが地域の畜産振興のため設けている公共牧場などの広大な放牧地では、放牧されている牛の発情の発見や、放牧牛を集める作業などに多大な労力を要しており、そうした作業負担の軽減を今後どう図っていくかが課題になっている。
 同研究所の放牧牛向け新繁殖プログラムは、それに応えようと開発したもので、牛にホルモン製剤を与えて排卵を集中して起こさせる排卵同期化処理と人工授精を組み合わせた「定時人工授精」に、超音波診断画像を使う早期妊娠診断を組み合わせ、効率的に受胎させることと省力化を可能にした。
 この繁殖プログラムを使えば、毎日の発情観察などの作業がいらなくなって放牧の大幅な省力化が図れ、公共牧場などの牛の繁殖管理コストを25%程度削減できるとしている。
 実証試験では、「80%以上の高い妊娠率が得られている」という。

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