「淡水レンズ」と呼ばれる地下水資源研究で共同研究者を公募
:農村工学研究所

 (独)農業・食品産業技術総合研究機構の農村工学研究所は11月20日、「淡水レンズ」と呼ばれる離島の地下水資源の研究を行う共同研究者を公募すると発表した。 
 共同研究の名称は、「降雨や干ばつなどに対する淡水レンズ地下水の動態解明と予測手法の開発」。実施期間は今年度から平成27年度末まで。
 IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の報告書は、将来、洪水と渇水の両極端現象の激化が予想されると警鐘を鳴らしている。このため、同研究所は、両極端現象に備える研究を進めており、その一環として今回の共同研究を行うもの。
 琉球石灰岩など水を通しやすい地層でできている離島の地下の水は、比重差から淡水の地下水が海水の上にレンズのような形で浮いた状態になる。そのレンズ状になった淡水のことを「淡水レンズ」と呼び、例えば沖縄本島の南西に位置する面積約20km2の多良間島の淡水レンズの淡水量は430万~530万tにもなると推定されている。
 しかし、そうした離島の淡水レンズ資源に降雨や干ばつがどのように影響するのかその予測が行なえるまでには至っていないため、今回の共同研究を行うことになったもの。
 募集するのは、1~2団体で、同研究所の「共同研究審査委員会」が審査して決める。公募の締め切りは、12月19日。
 問い合わせは、技術移転センター移転推進室(TEL029-838-8296)へ。

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