(独)農業・食品産業技術総合研究機構は11月18日、長崎県農林技術開発センターと共同で、「ちゃんぽん麺」作りに適した小麦の新品種を開発したと発表した。
ちゃんぽんの代表ともいえる「長崎ちゃんぽん」用に開発されたこの新小麦の名称は、「長崎W(ダブル)2号」。
長崎ちゃんぽんの麺に適した国産の小麦は少なく、外国産小麦に対抗できずにいる。今回の新品種は、その壁を破れるのではと関係者から期待され、「新しいちゃんぽんの歴史が始まります」と関係者。
明治時代中期から作られ続けている長崎ちゃんぽんの麺には、タンパク質含有率が高く、一定の滑らかさを持った小麦が最適とされ、現在食べられている長崎ちゃんぽん麺はそのほとんどが外国産小麦で作られている。
しかし、「食の安全・安心」、「地産地消」といった消費者ニーズの高まりなどで、長崎県産小麦を使った長崎ちゃんぽん麺が求められるようになってきている。
新開発の「長崎W2号」は、収量が多く、製粉性に優れ、滑らかな食感のちゃんぽん麺を作ることができ、収穫期に雨に打たれても発芽しにくく気象災害の影響を受けにくい、といった特徴を持つという。
長崎県は、この「長崎W2号」を奨励品種に採用する予定で、平成27年度の普及面積を25ha(ヘクタール、1haは1万m2)と見込んでいる。
No.2013-46
2013年11月18日~2013年11月24日