(独)防災科学技術研究所は3月4日、同研究所兵庫耐震工学研究センター(兵庫・三木市)の実大三次元震動破壊実験施設「E-ディフェンス」の改造工事が終了し、3月29日に“お披露目”を兼ねて性能を確認する公開震動実験を行うと発表した。
E-ディフェンスは、実物大の構造物を実際に破壊するまで震動させ、その過程を記録・分析する世界最大規模の耐震実験施設。戸建て住宅から鉄筋4階建て程度までの建物の震動実験が行え、2005年1月の完成以来、様々な研究に使われてきた。今回の改造は、さらに海溝型大地震が発生した際に生じる長周期・長時間地震動の研究開発を進めるため実施したもの。
この改造で、平成23年の東北地方太平洋沖地震の揺れや、心配されている東海・東南海・南海連動地震などで想定される揺れを発生できるようになったと、同研究所はいっている。
3月29日の公開震動実験は、「性能検証試験」にあたり、震動台(20m×15m)の上に重さ約1,000t、高さ14.9mの4階建て免震ビルを載せ、改造前には不可能だった長周期成分を多く含む地震波で加振し、約5分間にわたって揺れと加速度を確認する。
No.2013-9
2013年3月4日~2013年3月10日