(独)農業・食品産業技術総合研究機構の野菜茶業研究所は9月25日、3つの病害虫に抵抗性を示す茶の新品種を開発したと発表した。
新品種は、「なんめい」といい、早生(わせ)で、茶の3つの重要病害虫であるクワシロカイガラムシ、輪斑病、炭そ病に抵抗性を示す。
食品に対する安全性意識の高まりと、農家のコスト削減ニーズの高まりから、茶の栽培でも農薬使用量の削減が求められ、農薬に代わる防除技術として病害虫抵抗性品種への期待が高まっている。
しかし、クワシロカイガラムシ、輪斑病、炭そ病の全てに抵抗性を示す品種はなく、この「なんめい」が初めてという。
日本茶は、近年海外への輸出が増加しているが、新品種「なんめい」について同研究所は、「輸出向け栽培に適した品種で、今後の輸出拡大に役立つことが期待される」とみている。
新品種「なんめい」は、品種登録出願済み(出願番号:第27028号)で、「今後、利用許諾契約を締結した種苗会社を通じ苗木を販売していく予定」と野菜茶業研はいっている。
No.2012-39
2012年9月24日~2012年9月30日