福島原発事故で放出された放射性核種をIAEAと共同で測定
:筑波大学

 筑波大学は2月3日、福島第一原子力発電所事故により環境中に放出された放射性核種の測定を国際原子力機関(IAEA)と共同で行うプロジェクトを実施することになったと発表した。
 このプロジェクトは、同大学生命環境系・恩田裕一教授の研究室とIAEAの環境ラボラトリーとが協力して実施するもので、「IAEA-筑波大学の協働による環境物質の放射性核種測定技能試験(略称・JAPANPT)」という。
 放射性物質を含む土や植物をはじめとする環境試料の分析では、それぞれの環境試料の正確な基準試料が必要だが、そうしたスタンダード試料が日本国内にはない。
 今回のプロジェクトは、IAEAから環境試料の世界標準とされているスタンダード試料の提供を受け、それを同大学が国内の21の測定機関に配布して実施するもので、既に21の各測定機関への送付を終えている。
 IAEAから提供されたスタンダード試料は、代表的な環境試料である「水」、「土」、「草」。21の測定機関は、そのスタンダード試料を使って各環境試料中の放射性核種の測定を4月初旬までに終え、結果をIAEAに提出する。IAEAは、調査結果をとりまとめてレポートを作成する。

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