新型の超並列スーパーコンピューターが稼働
:筑波大学

 筑波大学は2月1日、高性能な演算加速装置を組み込んだ最先端の超並列スーパーコンピューター「HA-PACS」の稼働を同日開始したと発表した。HA-PACSは、これからの宇宙研究や素粒子物理、生命科学、地球環境科学などに不可欠とされる超高速計算技術の開拓を目指したもので、演算速度を今後一段と高め、科学研究の加速に役立てたいとしている。
 同大学計算科学研究センターは昨年、演算性能が現在の最速スパコンの約100倍というエクサスケール(エクサは100京)の計算技術の開拓と、科学教育研究分野での活用を目指した事業を3か年計画で立ち上げた。
 HA-PACSは、その計画に基づいて製作したもので、米国インテル社製の最新CPU(中央演算処理装置)2基と、同エヌビディア社製のGPU(画像処理用のプロセッサー)4基を搭載した計算ノード268台を結合した構成になっている。
 ノード(ネットワークを構成する1つ1つの要素)単体のピーク演算性能は、2.99テラフロップス(毎秒2兆9,900億回の演算。テラは1兆)で、GPUを搭載した超並列クラスタ型スーパーコンピューターとしては世界最高性能。システム全体としての総ピーク演算性能は、802テラフロップス(毎秒802兆回の演算)に達するという。

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稼働を開始した超並列スーパーコンピューター「HA-PACS」(提供:筑波大学)