(独)物質・材料研究機構は4月18日、同機構の科学情報室とドイツの研究機関マックス・プランク・デジタル・ライブラリー(MPDL)がデジタルライブラリーシステムの構築について、共同研究協定を締結したと発表した。
このシステムは、電子化した科学的知識の蓄積や保存と、インターネット上でそれらへのアクセスを可能とする。同機構は、ヨーロッパを中心にこのシステムの開発で先駆的な役割を担ってきたMPDLとの共同研究により、日本における公的研究専門機関として、先駆的・包括的な科学情報資源の構築を目指す。
同機構とMPDLは、3年間の共同研究を通じて、MPDLで現在運用中のシステムをさらに進化させ、研究者にとってより使いやすく、登録した研究成果が即時にインターネット上で広く閲覧可能(かつ収集可能)となる仕組みを、オープンソースと呼ばれる無償で公開されているソフトを活用して開発する。
このシステムは、電子コンテンツの著作権管理システムや利用管理システムも含んでおり、同機構とMPDLの間ばかりでなく、一般からの利用も可能となる。
この統合システムの開発により、日本の材料研究に関する研究・学術資料の永久保存と公開が保証され、研究者の研究成果の登録と同時に、世界に向けて発信するアクセス可能な情報資源となる新しい「見える」デジタルライブラリーになる。このシステムは、日本語情報にも対応する。
No.2008-15
2008年4月14日~2008年4月20日