キノコの仲間「担子菌」の進化の目印を発見:森林総合研究所

 (独)森林総合研究所は12月14日、キノコの仲間として知られる「担子菌」の進化の目印を発見したと発表した。
 担子菌は、落葉や木材の分解菌や、植物と共生する菌根菌などとして自然界に幅広く分布する生き物で、自然環境や物質循環を陰で支えている。
 同研究所は、担子菌類全体のゲノム(全遺伝情報)に共通して存在するDNA(デオキシリボ核酸)配列を発見したもので、担子菌類と他の生物とを区別できるDNA配列を発見したのは世界でも初めてという。
 担子菌類の分類は、現在でも技術的な困難さから、胞子や菌糸の色・形など形態上の差異を基にした人為的な形態分類が中心になっている。今回の担子菌全体のゲノムに共通して存在するDNA配列の発見は、担子菌類の系統分類や進化機構の解明に役立つものと期待される。

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