筑波大学大学院の山海嘉之教授が社長を務める大学発ベンチャーのCYBERDYNE(サイバーダイン)(株)(茨城・つくば市)は11月25日、同社が開発した日本初のロボット治療機器「HAL医療用下肢タイプ」が同日付けで厚生労働省から医療機器としての製造販売承認を取得したと発表した。
このロボット治療機器は、筋ジストロフィーなどの緩徐進行性の神経・筋疾患で歩行機能が低下した患者の歩行機能を改善する医療機器。装着した患者の生体電位信号に基づいて下肢の動作補助を行う仕組みで、山海教授が開発した動作原理を使って商品化した。
治験によって緩徐進行性の神経・筋疾患患者への安全性と進行抑制効果が認められたことから、11月10日の薬事・食品衛生審議会で了承が得られ製造販売承認となった。
同社では、引き続きこの医療機器を脊髄疾患の患者にも使えるようにする適応拡大の治験を進めている。