無人航空機使い噴火した口永良部島を空中から撮影
:国土地理院(2015年7月24日発表)

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UAV搭載のカメラで7月14日に撮影した上は、新岳、下は、前田地区・向江浜地区の空中写真(提供:国土地理院)

 国土交通省の国土地理院は7月24日、無人航空機(UAV)を使って今年の5月に爆発的な噴火を起こした口永良部島(くちのえらぶじま:鹿児島・屋久島町)を空中から撮影したと発表した。

 同島は、屋久島の西方約12kmの位置にある火山島。標高625mの新岳が噴火したのは、5月29日。新岳は、昨年8月にも噴火しているが、今回は気象庁が噴火警戒レベルを最高の「5」にしたほどで、全島民約140人が同日から屋久島での避難生活に入っている。

 国土地理院が火山噴火予知連絡会の活動の一環として同島の現在の状況を捉えようと同島から約35km離れた硫黄島の飛行場からUAVを飛ばしたのは、7月14日。86ccのガソリンエンジンを1基搭載した全長2.2m、全幅2.8mのUAVにカメラを取り付け、長さ約12km、最大幅同5kmの同島の空中写真を撮影高度1,500mで約4800枚撮影した。

 同院は、昨年8月の噴火についても同年12月にUAVを使って撮影しており、それと今回の写真とに詳細な写真判読を加えた。その結果、噴火による堆積物が雨で泥流となって谷沿いに堆積し、海にまで達した泥流で向江浜の海水面が埋め立てられ、山麓では広範囲にわたって樹木がなぎ倒されたり焼失したりしていることが分かったとしている。

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