(国)防災科学技術研究所は5月21日、(一財)日本気象協会と共同で、激しい雨が降る10分前に「10分先の大雨情報」としてEメールで伝える社会実験を1000人のモニターを募って6月1日から実施すると発表した。
この「10分先の大雨情報」実験は、通常の気象観測に使われているレーダーより高分解能の国土交通省が運用する「XバンドMPレーダーネットワーク」を使い、関東地域の北緯35度から同36.4895度、東経139度から同140.705度の範囲の予測を行うというもの。
レーダーで検知された上空の雨粒が地上に届くまでには時間がかかることから、その時間差を利用して最大10分前にメールする仕組みで、10分間に5mm以上の雨量を検知すると「まもなく激しい雨が降ります」とモニターのスマートフォンなどに自動配信される。
今回の社会実験は、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の一環として行い、実用化に向けて10月31日まで続ける。