国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)は4月27日、本年度の「NIMS賞」を電子顕微鏡の収差を補正する装置を開発したドイツの3人の科学者に授与することを決めたと発表した。
選ばれたのは、ウルム大学のハラルド・ローゼ教授、カールスルーエ工科大学のマキシミリアン・ハイダー教授、ユーリッヒ研究センターのクヌート・ウルバン教授。世界各国のトップ科学者からノミネートされた候補者を、中立な有識者で構成される委員会が審査し決めた。
ローゼ教授らが開発したのは、電子顕微鏡のボケ、ゆがみといった収差をなくす装置。この装置により、それまではっきり見ることが不可能だった界面や欠陥が鮮明に観測できるようになったほか、原子の位置を正確に捉えることが可能になった。
同機構は、7月14日から16日までの3日間、つくば市(茨城)のつくば国際会議場で受賞セレモニーと受賞記念講演を行う。