(独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は10月10日、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」で行う「高品質タンパク質結晶生成実験(JAXA PCG)」に使うタンパク質を募集すると発表した。
募集するのは、①国内の民間企業、あるいは企業と連携のある大学・公的研究機関に所属している人が応募できる「民間利用促進コース」、②国内の大学・公的研究機関に所属している人が応募できる「基盤研究利用コース」の2つ。
「民間利用促進コース」は、(1)産業応用への出口戦略が明確で3~5年以内に成果創出が見込めて、(2)提案試料が、「水溶性タンパク」または、「一回膜貫通型タンパク質」あるいは、「産業用酵素」のいずれかにあてはまるもの―の2つの条件を満たす試料。
「基盤研究利用コース」は、▽科学技術の発展や中長期的に産業への応用に貢献するタンパク質、▽高品質タンパク質結晶生成技術の発展に不可欠な技術要素の開発に貢献するタンパク質、のいずれかにあてはまる試料が募集対象。
こうした試料を2015年8月上旬にロシアのソユーズ宇宙船に搭載してカザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地から打ち上げる。「きぼう」の装置内で約5週間かけて実験を行い、同年9月中旬に持ち帰る計画。
民間利用促進コースの応募要項・申込書などは、http://iss.jaxa.jp/kiboexp/participation/application/protein_crystal_2nd_private.htmlから、基盤研究利用コースは、http://iss.jaxa.jp/kiboexp/participation/application/protein_crystal09.htmlからダウンロードして応募。募集の締め切りは、2014年11月17日午後5時。問い合わせは、同機構宇宙環境利用センター の「JAXA PCG募集担当」へEメール(Z-crystal@jaxa.jp)で。