設計・運営・管理を共同で行う新施設発足
―次期スーパーコンピューターでコスト減など狙い
:筑波大学/東京大学

 筑波大学計算科学研究センターと東京大学情報基盤センターは7月22日、両センターの次期スーパーコンピューターを設計し、共同で運営・管理する組織「最先端共同HPC基盤施設」(HPC:High performance computing=高性能計算)を発足させ、活動を開始したと発表した。この施設の設置は今年3月に両大学が結んだ「計算機科学・工学の発展に資するための連携・協力推進に関する協定」に基づくもので、こうした施設を作り、スパコンを共同運営・管理するのは国内初である。

 

■平成27年4月以降に設置、稼働

 

 新施設は千葉県柏市の東京大学柏キャンパスの東京大学情報基盤センター内に置かれ、既存のスパコン技術にとらわれず、先端技術を取り込んだ大規模HPCシステムを設計、構築する。さらに、システムソフトウエアの核技術であるOS、プログラミング言語、数値計算ライブラリなどを他の組織と連携しながら研究開発する。こうすることで、管理などのコストが削減されるだけでなく、各センターがそれぞれ単独でスパコンを保有するより大規模な計算が可能になる、という。
 この施設に置かれる新スパコンは平成27年4月以降に設置、稼働の予定だ。新施設の母体となった筑波大学と東京大学の両センターでは、計算時間×ノード数で表す計算利用量でシステムを割り振り、センターごとに運用する。両センターは、これまでに京都大学の学術情報メディアセンターを交えて、3つの大学のスパコンの共同仕様を策定・調達するプロジェクトを実施したことがある。今回の協力・連携は、それを一歩推し進めたものである。

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