(独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は7月2日、同機構のサーバーで今年4月に発生した外部からの不正アクセスについての調査結果を発表した。
この不正アクセスは、4月13日から22日にかけ5つの情報システムに対し、正規のIDとパスワードを騙(かた)って行なわれたもので、国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」と宇宙ステーション補給機「こうのとり」の運用準備に関する技術情報、関係者の個人メールアドレスが流出した。
発表によると、5つもの不正アクセスが起こったのは、1つの情報システムのIDとパスワードが見破られ不正アクセスを許したために保管していた情報が流出し、それによって他の4つの情報システムへの侵入を“芋ズル”式に許してしまったためとみている。
ただ、流出した情報は、「きぼう」と「こうのとり」の運用に直接使われるものではないとし、「運用に支障を来たすことはない」と明言している。
JAXAは、今回の不正アクセスを深刻に受け止め、今後への対応策として「機構全体の情報セキュリティ対策の強化計画を策定し、情報セキュリティマネージメントの再構築を含めた情報セキュリティの抜本的な見直しと強化を進める」といっている。
No.2013-26
2013年7月1日~2013年7月7日